スマートハウス・太陽光発電

日本が抱えるエネルギー課題
日本は原油・天然ガス・石炭などのエネルギーのほぼ100%を海外からの輸入に頼っています。東日本大震災以前は、エネルギー自給率の向上、CO2削減のために原子力発電による電力エネルギーを約50%までに高める計画がされていました。
しかし、福島第一原子力発電所の事故によって、その計画は大幅に見直されることとなっています。また、一方で遠方で発電した電気を送電線で運ぶことによるエネルギーロスも大量にあります。したがって、今後は太陽光発電などの分散型エネルギーの普及とそれらを“賢く(スマートに)”無駄なく使うために使用電力の見える化や蓄電池等による電力の保存が求められています。
各国のエネルギー自給率
全一次エネルギー | 石油 | 石炭 | 天然ガス | |
---|---|---|---|---|
イタリア | 87.8% | 94.5% | 99.4% | 88.4% |
韓国 | 84.4% | 99.6% | 97.6% | 98.9% |
日本 | 83.3% | 99.7% | 100.0% | 95.7% |
ドイツ | 64.3% | 96.8% | 37.6% | 84.7% |
フランス | 55.6% | 99.1% | 98.2% | 97.6% |
英国 | 43.9% | 51.0% | 73.3% | 28.9% |
米国 | 33.5% | 69.0% | 3.7% | 19.4% |
インド | 29.8% | 79.0% | 14.0% | 28.9% |
カナダ | 16.6% | 26.1% | 28.6% | 6.3% |
中国 | 11.6% | 52.5% | 2.1% | 5.5% |
ロシア | 1.8% | 0.6% | 8.2% | 1.1% |
日本はエネルギーのほとんどを海外から輸入
(注)一次エネルギーに含まれる原子力については、IEAの統計では国産エネルギーに換算されている。
(出典:IEA Energy Balances of OECD Countries 2009 IEA Energy Balances of non-OECD Countries 2009)
スマートハウスで光熱費をゼロに!
スマートハウスとは
消費電力の少ない住宅設備機器(省エネエアコン、エコキュートなど)の導入や住居の断熱・遮熱性を高め、更にはHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の導入で、エネルギーを高効率で使用します。
また、太陽光発電と蓄電池を組み合わせ、家庭内での電力を外部の送電線を極力介さずに利用することで、送電によるエネルギーロスを大幅に削減します。近い将来にはプラグインハイブリッドや電気自動車なども組み込まれ、更に効率の良いエネルギー利用が期待されます。
この様に家自体が発電機能を持ち、高効率のエネルギー利用を実現する家をスマートハウスと呼んでいます。スマートハウスは自然災害や停電などにも強い家です。

スマートハウスの仕組と構成
スマートハウスではHEMSを用いて太陽光発電、蓄電池、家電、電気自動車などのエネルギー発電・使用状況を一元管理し、テレビモニターやスマートフォンなどで状況を把握することが出来ます。

- ・HEMS
-
HEMSとはホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略で家の中における各住宅設備や家電のエネルギー使用状況が分かります。これによって、小まめに使用していない照明や家電の電源を切ることで、省エネを実現できます。また、効率の悪い家電や照明も一目で分かり、それらのメンテナンスにも役立ちます。
また、太陽光発電の発電状況や蓄電池や電気自動車への充電状況なども把握することができます。
その他にも、HEMSには電力の監視・遠隔操作の機能もあることから、以下の様な使用も可能です。
- ・職場から帰宅前に、冷暖房を点ける事ができ、住環境の充実が実現します。
- ・外出前の電源の消し忘れを無くし、火災や漏電の原因を予防します。
- ・夫婦共働きの家でお子様が帰宅したかどうか、電気の使用状況で確認できます。
- ・遠く離れた場所で一人暮らしをする身内の方が、ご無事かどうか確認ができます。
省エネの他にも、防犯・防災の観点からHEMSの活用が期待されます。
- ・太陽光発電システム
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ご自宅の屋根で発電を行い、余剰電力の販売も可能な電源。最近では10年程度で元が取れ(メーカー設定の商品寿命は約20年)、光熱費が大幅に削減されることから、投資商品としても人気が高く、普及が急加速しています。停電時に自立運転することができ、発電した電気をそのまま使用することもできます。
- ・蓄電池
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太陽光発電で発電した電力や深夜の安い電気を蓄電し日中電力を使用することもできます。停電対策や防災の観点からも需要が高まってきています。
- ・エコキュート
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空気中の熱を使ってお湯を作ります。電気温水器に比べ、電気代は約1/3で済み、経済的かつ環境にもやさしい住宅設備です。
- ・省エネエアコン
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10年前のエアコンに比べ、現在のエアコンは消費電力が格段に少なくなっており、機種によっては1/2になっているものもあります。部屋が3部屋ある場合は単純に1/6の消費電力になります。
- ・断熱窓
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住居において熱の出入りが最も大きいのが窓です。夏の冷房や冬の暖房時において、せっかく部屋の温度を調節しても、殆ど外部に逃げて行っては意味がありません。そこで、住居の断熱性を高めるためにも、先ずは窓の断熱性を高めることをお勧めします。
- ・遮熱塗装
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夏の太陽からの直射日光によって外壁や屋根は非常に暑くなります。日中では70℃近くなることもあります。それらの熱が屋根裏や外壁を伝って室内の温度も暖めることから、エアコンをつけても中々温度が下がらないといった経験は無いでしょうか?遮熱塗装は太陽からの熱を遮り、居住空間の温度環境を調整します。
どのくらい光熱費が削減できるの?
オール電化+太陽光発電で光熱費を大きく削減!
エコキュートは住居の外の空気の熱を用いて、圧縮加熱することでお湯を作っています。通常の電熱線による加熱と異なり、直接電気を熱に変えるわけではありませんので、熱を得る効率が非常に高くなっています。また、太陽光発電による発電では通常、電力会社から購入する電気代金以上の価格で余剰電力を販売できることから、投資費用を回収できる年数も以前に比べて格段と早くなっています。
実際のシミュレーション
太陽光発電設置前の光熱費
電気代の月平均:¥12,000
ガス代の月平均:¥5,000
この様なご家庭で、オール電化+太陽光発電にすると・・・
年間198,200円の光熱費の支払いが、48,600円電力会社から逆に支払いを受けられます。
したがって、246,800円/年の経済効果になります。
10年では、約247万円の経済効果になり、20年後には自動車1台購入できる資金が浮いてきます。
太陽光発電+オール電化は環境にやさしいだけでなく、家計にもやさしい商品だといえます。
